「いつも疲れてる?」セラピストが消耗しないための働き方
毎日の施術でヘトヘト…このままだと続けられない?
「今日も疲れた…」
「もう立っているのもつらい」
「笑顔をつくる気力すら残っていない…」
そんなふうに感じながら、なんとか毎日を乗り越えているセラピストの方、いませんか?
お客様には元気に接していても、裏ではぐったり。
家に帰ったら動けず、ごはんも適当、疲れが取れないまま翌日を迎える——そんな日々が続くと、「この仕事、本当に続けていけるのかな…」という不安が頭をよぎりますよね。
セラピストは、体力・気力ともに求められるお仕事。
だからこそ、知らず知らずのうちに「自分を後回しにしてしまう」ことが、積み重なってしまいます。
でも、働き方を少し見直すだけで、心と体の疲れを軽減し、もっとラクに、長く続けることも可能です。
今回は、セラピストが疲れやすくなってしまう原因と、その対策を具体的にご紹介していきます。
セラピストが疲れやすい原因
まずは、なぜセラピストの仕事は“疲れやすい”のか。その根本を知ることで、自分に合った対策が見えてきます。
長時間の施術(体力の消耗が激しい)
1日5人、6人と施術に入ると、腕や腰、脚への負担は相当なものになります。
姿勢を変えながらも、前かがみや力を込める場面が多く、全身を酷使している状態です。
とくに、力任せの施術や、無理な体勢がクセになっていると、慢性的な疲労や痛みにもつながっていきます。
「寝るだけじゃ回復しない」
「朝起きても、もう疲れてる」
そんな感覚になっていたら、体が悲鳴をあげているサインかもしれません。
精神的な負担(お客様に気を使いすぎる)
セラピストの仕事は、体力だけでなく“気遣いの仕事”でもあります。
お客様の表情や言葉、態度を敏感に感じ取りながら、「リラックスしてもらうにはどうしたらいいか」を常に考えて動いている人が多いです。
特に、真面目で気配り上手な人ほど、自分の心をすり減らしてまで相手に尽くしてしまいがちです。
・「今日のお客様、少し不機嫌だった気がする…」
・「会話、つまらなくなかったかな…」
・「ちゃんと満足してもらえただろうか…」
こうした“気にしすぎ”が、知らぬ間に心の疲労を引き起こします。
休憩時間が短く、回復が追いつかない
シフト制や予約の詰め込みすぎで、「気づけばお昼抜き」「10分だけの合間に急いで食事」という状況も珍しくありません。
短い休憩だと、体を休めるだけで精一杯。
気持ちをリセットする余裕もなく、また次のお客様へ。
こんな状態が続けば、当然回復は追いつかず、“慢性的な疲れ”がたまっていってしまいます。
「働いている時間」だけでなく、「休む時間の質」も、見直す必要があるのかもしれません。
疲れを軽減するための働き方の工夫
疲れをゼロにすることは難しくても、“減らす”ことはできます。
ここでは、毎日の負担を軽くするための具体的な工夫を3つご紹介します。
予約の間隔を工夫する(休憩時間の確保)
忙しいサロンでは、「とにかく詰めて施術に入ってほしい」と言われることもあるかもしれません。
でも、予約と予約の間に余白がなければ、トイレに行く間もなく、疲れも溜まる一方です。
・1人終わったら10〜15分は空ける
・60分の施術×3人連続の後は、30分しっかり休憩
・長時間勤務の際は、あらかじめ“自分の休憩枠”を先に確保しておく
こうした工夫をするだけでも、体の回復スピードは変わります。
もし予約のコントロールが難しい職場であれば、「自分のペースを尊重できる働き方」に切り替えることも視野に入れてみてください。
施術時の姿勢を見直して、体の負担を減らす
長年のクセや独学のフォームで施術を続けていると、自分でも気づかないうちに体を壊してしまうことがあります。
・前かがみで腰に負担をかけていないか
・手や指だけに頼った力の入れ方をしていないか
・足腰の体重移動を使えているか
一度、自分の施術姿勢を動画で撮ってみると、意外な発見があるかもしれません。
また、月に1回でもストレッチやトレーニング、整体などで“自分の体のメンテナンス”をする時間を取ることも大切です。
お客様のケアも大事ですが、自分自身のケアも忘れずに。
お客様との距離感を適切に保ち、精神的ストレスを減らす
施術中の会話や雰囲気づくりに気を配ることは大切ですが、“すべてのお客様に完璧を目指す”必要はありません。
・無理に会話を盛り上げようとしない
・お客様の気分に引きずられすぎない
・必要以上に自分を責めない
このように、少しずつ“心の距離”を保つことで、精神的な疲労を減らすことができます。
「気を使う」のではなく、「気を配る」。
無理をせず、“ちょうどいい距離感”を保てるようになると、施術後の消耗感がぐっと軽くなります。
長く働くために、自分を守る働き方を選ぼう!
セラピストの仕事は、人を癒す素敵な仕事です。
でも、そのためにはまず“自分の心と体が元気であること”が大前提です。
疲れすぎてしまったり、続けることが苦しくなってしまうと、大切にしてきた「やりがい」や「お客様との信頼関係」も見えなくなってしまいます。
だからこそ、無理をしすぎる前に、今の働き方を見直してみてください。
・休むことに罪悪感を持たない
・自分を労わる時間をつくる
・疲れにくい工夫を、少しずつ日常に取り入れる
それだけで、あなたの毎日はもっと軽やかに、もっと穏やかになるはずです。
セラピストとして、長く、楽しく、健やかに働くために。
自分を守る働き方を、今から選んでいきましょう。