「オプションが売れない…」お客様に喜ばれる追加メニューの提案方法
「おすすめのオプションを案内してみたけど、あっさり断られてしまった」
「話の流れで提案してみたけど、“営業感”が出てしまった気がする…」
「オプションの話をするのが、なんだか気まずい」
こんなお悩み、ありませんか?
リラクゼーションサロンでは、メインのコースに加えてオプションメニューを提案する場面が少なくありません。でも、「売ろう」と意識すればするほど、なんとなくお客様との間に壁ができてしまい、かえって提案がうまくいかないことってありますよね。
私自身、サロン勤務初期のころはオプションの提案が苦手で、「なんか売り込んでるみたいで嫌だな」と感じながらモヤモヤしていた時期がありました。
でも、ある時から考え方を変えてみたんです。「オプション=売上」ではなく、「お客様の悩みを解決するための提案」として向き合うようになったら、不思議と会話も自然になり、断られることが減りました。
この記事では、セラピストとして無理なく、自然にオプションを提案できるようになるための考え方と具体的な会話の流れをお伝えします。
「押し売りはしたくないけど、必要な方にはちゃんとご案内したい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
お客様がオプションを断る理由
まず、なぜお客様はオプションを断るのか?ここを理解することが、提案の仕方を見直す第一歩になります。
① 本当に必要なものかどうかわからない
よくあるのが、「オプションでこちらもおすすめできます」と言われても、それが“自分にとって必要なものなのか”判断できず、結局「大丈夫です」となるパターンです。
お客様からすれば、「なんとなく勧められている」印象を持つと、受ける理由が見つかりません。
② 予算オーバーになるのが心配
特に初めて来店されたお客様や、限られた予算の中で来られている方にとって、オプションは「追加料金が発生する」というハードルがあります。
「それをつけたら高くなりそう」というイメージが先行し、断るケースもあります。
③ 押し売りされているように感じる
セラピスト側に「売りたい」という気持ちが強く出ると、それは言葉の端々や表情に出てしまうもの。
お客様は「勧められている」という感覚にとても敏感です。「ああ、売り込みか…」と思われてしまったら、どんなに良い内容でも心は閉ざされてしまいます。
自然にオプションを提案する方法
では、どうすればお客様に「押し売りではなく、提案」として伝えることができるのでしょうか?大切なのは、“売る”のではなく“寄り添う”姿勢です。
① お客様の悩みに合わせた「提案型の会話」を意識する
最初に大切なのは、「相手の話をよく聞く」ことです。
たとえば、お客様が「最近寝つきが悪くて…」とお話されたとき、それに対して「それならヘッドスパのオプションを加えると頭がゆるんで睡眠の質も良くなりますよ」と、悩みに“リンクさせた提案”をすることで、お客様は「自分の話をちゃんと聞いてくれてる」「それなら試してみたい」と感じてくれます。
ここでポイントなのは、「○○という悩みに対して、□□が役立つ理由」をセットで伝えること。単に「おすすめです」では伝わらないので、理由づけをしっかり行いましょう。
② 「施術後の変化を実感させてから」オプションを勧める
施術後にお客様が体の変化を感じたタイミングで、「次回はもう少し深く整えていくにはこのオプションも相性が良いですよ」と自然につなげるのも有効です。
「今こうなった」「でも、ここがまだ少し残ってる」という“気づき”を一緒に共有することで、「その延長線上としての提案」になります。
これはお客様にとって「押し売り」ではなく「未来への提案」として受け取られるため、断られにくくなります。
③ 無理に売らず、「お客様のためになる」提案をする
「売る」ことを目的にすると、表情や口調に“営業感”が出てしまいがちです。そうではなく、「この方の悩みが、もう少し軽くなるとしたら…」という視点で考えること。
たとえば、「今の状態が軽くなったことで、首の可動域が良くなりましたね。ここに○○のオプションを加えると、より深部の緊張も取りやすくなると思います」といったように、“さらに良くするための提案”として伝えると、お客様も前向きに捉えやすくなります。
効果的なオプション販売の流れ
ここでは、実際に現場で使えるオプション提案の流れを、会話形式でご紹介します。
① 「今の状態なら、○○の施術をプラスするともっと良くなりますよ」
これはとてもシンプルですが効果的な一言です。
お客様にとって、今の自分の体の状態と、そこにオプションを加えることでどんな変化が起きるのかが明確になるので、受けるメリットをイメージしやすくなります。
② 「こちらのオプションを試したお客様の満足度が高いんです」
“他のお客様もやっている”という安心感は、想像以上に効果があります。
「実はリピートしてくださっているお客様の多くが、このヘッドのオプションを付けています。頭の緊張が抜けると、肩のほぐれもグッと変わるんですよ」と伝えると、興味を持っていただきやすくなります。
③ 「一度試してみて、合うかどうかを判断してみませんか?」
提案の締めくくりとして、このような“選択権を相手にゆだねる”言い方は、プレッシャーを与えずに気軽に試してもらうきっかけになります。
「まずは一度だけ、受けてみませんか?」というスタンスだと、「じゃあ試してみようかな」と思ってもらいやすいのです。
「オプションは『お客様のため』に提案することで、自然に売れる!」
オプションが売れない…と感じているセラピストさんにこそ伝えたいのは、
「売ること」ではなく「寄り添うこと」を意識すれば、自然と必要な人に届くということです。
自分の中で「オプション=営業」という意識があると、それが言葉や態度に表れてしまいます。でも、「この人の悩みを少しでも軽くしたい」という想いがあれば、会話は自然と“提案”になります。
私も、オプションがうまく提案できなかったころは、「断られたらどうしよう」と自分目線でばかり考えていました。でも、“相手のことを考える時間”に変えてみたら、自然と必要な人に届くようになっていったんです。
ぜひあなたのオプション提案にも、“心からの寄り添い”を込めてみてください。それがきっと、お客様の信頼にもつながります。
