「繁忙期にもっと稼ぐ!」セラピストが意識すべきポイント
リラクゼーションサロンで働くセラピストにとって、年末年始・ゴールデンウィーク・お盆・年始の初売りシーズンなど、「繁忙期」はチャンスの連続です。
実際、わたしが店長として勤務していた頃、1年の売上の中で、繁忙期だけで3割以上の売上を占めていた月もありました。
しかしその一方で、「忙しさに振り回されてしまい、思ったより稼げなかった」「疲れすぎて、体調を崩してしまった…」という声も、よく耳にします。
大切なのは、**“ただ忙しくなる”のではなく、“繁忙期を戦略的に活かす”**という視点です。
この記事では、リラクゼーションマッサージセラピストとして、繁忙期に収入を効率よく最大化する方法と、体を壊さずに乗り切るためのコツを、現場経験を交えてお伝えします。
繁忙期の売上を最大化するために、今できることは?
まず、考えたいのは「繁忙期だから自然と稼げる」という考えを捨てること。
確かにお客様の数は増えますが、ただ流れに身をまかせるだけでは、単価も指名も上がらず、結果的に“忙しかっただけ”で終わってしまうこともあります。
一方、事前に計画を立てて、施策を仕込んでおけば、同じ繁忙期でも売上の差は大きく広がります。
では、そもそもなぜ“繁忙期”は稼ぎやすいのでしょうか?
繁忙期に稼ぎやすい理由
① お客様の需要が増える(年末年始・GW・夏休みなど)
長期休暇の前や後、イベントや仕事の節目には、「自分を整えたい」「疲れをリセットしたい」という気持ちになる方が急増します。
特に年末は「1年の疲れを取りたい」
年始は「気持ちよくスタートを切りたい」
GW・お盆は「家族サービスや帰省疲れを癒したい」
など、ニーズが明確なので来店理由がはっきりしていて予約が入りやすいのです。
② リピーターの来店頻度が上がる
「いつもは月1だけど、年末はもう1回来たい」
「長期休暇で時間ができたから、久しぶりに行こうかな」
というように、普段よりも来店間隔が短くなるケースも多く、既存のお客様のリピート率が自然に上がる傾向があります。
③ 「特別なケアをしたい」というニーズが高まる
「せっかくだから、贅沢したい」
「いつもより長めのコースにしようかな」
「限定オプションも気になる」
など、“特別感”を求める心理が働きやすい時期なので、単価を上げる提案がしやすくなるチャンスでもあります。
繁忙期に売上を伸ばすための工夫
では、実際に売上アップにつながる具体的な取り組みを見ていきましょう。
① 早めの予約案内で、スケジュールを埋める
繁忙期は予約が集中するため、**「行こうと思ったのに、予約が取れなかった」**というお客様も少なくありません。
この“取りこぼし”を防ぐために、1~2週間前から
「○○連休前は混み合いますので、お早めのご予約がおすすめです」
「●●期間はご予約が集中しやすいため、事前のご予約を承っております」
といったアナウンスをLINEやSNSで発信しましょう。
これにより、お客様側も「早めに動こう」と意識し、計画的な予約につながります。
② 高単価メニューを期間限定で提供する
通常のコースに「+α」の価値を加えた**“繁忙期限定メニュー”**を作るのも効果的です。
たとえば…
- 通常60分に+ヘッドスパ10分(+1,000円)
- 90分の深部筋リリース+腸セラピー(+1,500円)
- アロマトリートメントに“年末疲労回復ブレンド”を追加(+800円)
「今だけ」の限定感や、「特別に整えたい」という時期の心理に訴えかけることで、自然に単価アップが実現できます。
③ 指名を増やすための特典を用意する(回数券・オプション追加など)
繁忙期のチャンスを“指名客づくり”に活かすのもポイントです。
おすすめは、こんな特典の提案です。
- 回数券や次回予約でオプション無料
- 指名してくれた方に施術時間5分延長
- LINE登録で限定キャンペーン案内を配信
お客様との接点を増やす工夫をしておくことで、繁忙期後も継続的な来店につなげることができます。
繁忙期に体調を崩さないためのセルフケア
売上を伸ばすことも大事ですが、何よりも大切なのが**「自分の体の管理」**です。
繁忙期は連勤・長時間施術・予約の詰まりすぎで、疲労が一気にたまりやすい時期でもあります。
私も以前、年末のラスト2日間で8名連続施術をこなし、年明けに腰を痛めて寝正月を迎えた苦い経験があります…。
同じ失敗を繰り返さないためにも、以下のセルフケアを意識してみてください。
① 休憩時間を適切に確保する
予約を詰めすぎて、休憩なしで施術し続けるのは非常に危険です。
・15分でも座ってストレッチ
・目を閉じて呼吸を整える
・軽く身体を動かして血流を促す
これだけでも、施術後の疲れの抜け方が違ってきます。
② 施術後のストレッチやアイシングを習慣化する
施術で酷使するのは、指・手首・前腕・腰・肩・背中など。
・前腕ストレッチ(手のひらを上にして押し返す)
・腰回りの捻りストレッチ
・肘や手首を冷やして炎症予防
これらを“ルーティン化”することで、次の日の疲労感がかなり軽減されます。
③ 食事と睡眠の質を意識し、疲労回復を早める
特に注意したいのが、「食べる時間が不規則」「寝る直前までスマホ」「短時間睡眠」の3つ。
・栄養バランス(たんぱく質・ビタミン・ミネラル)を意識した食事
・寝る1時間前には照明を落とし、スマホを見ない
・最低6時間以上の睡眠確保
これだけでも、パフォーマンスの維持と回復力の向上につながります。
繁忙期を上手に活用すれば、効率よく収入UPできる!
繁忙期は、セラピストにとっての“稼ぎどき”であると同時に、“差がつく時期”でもあります。
・お客様の増加を活かして指名を増やす
・高単価メニューで収入を底上げする
・事前予約と提案でロスを防ぐ
・セルフケアで自分のパフォーマンスを守る
この4つを意識するだけで、**“忙しいだけで終わる繁忙期”から“収入もリピートも伸びる繁忙期”**へと変わっていきます。
「忙しさを味方につける」
この意識を持てるセラピストは、確実に成長していけるはずです。
ぜひ、次の繁忙期にはこの記事を思い出して、準備を整えてみてください。
“ただの忙しさ”が、“大きなチャンス”に変わるはずです。