「施術が早すぎる?遅すぎる?」最適なスピードを見極める方法|ミライサロン

「施術が早すぎる?遅すぎる?」最適なスピードを見極める方法

「自分の施術、ちょっと早いかも?」「もっとゆっくりやった方がいいのかな?」

セラピストとして経験を積んでくると、一度は施術の“スピード”について悩んだことがあるのではないでしょうか。

私も新人のころは、次のお客様のことを考えて無意識に手が早くなってしまったり、逆に「丁寧にやらなきゃ」と意識しすぎて、遅くなりすぎたり。そんな中で「もっとゆっくりがよかった」「ちょっとテンポが早くて落ち着かなかった」なんてお声をいただいて、自信をなくした時期もありました。

でも、いろいろな経験を積む中で気づいたのは、「最適な施術のスピードは、技術と同じくらい大切な要素」だということ。そして何より、「相手によって変える」ことが大事なんです。

この記事では、現役セラピストとして10年施術を重ねてきた中で見えてきた「最適な施術スピードを見極める方法」について、具体的な工夫や実体験を交えてお伝えします。リピートされる施術を目指したい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

施術スピードが速すぎる・遅すぎるとどうなるか?

まず最初に、なぜスピードの調整が重要なのか、そして「速すぎ」「遅すぎ」がもたらす影響について考えてみましょう。

① 速すぎると、リラックス感がなくなる

セラピスト側としては、「流れ良く、テンポよく」と意識していても、受け手からすると「早く終わらせようとしている?」「落ち着かない」という印象を持たれてしまうことがあります。

特にリラクゼーション目的で来店されるお客様にとって、スピードが速い施術は“緊張を招く要因”になりやすいです。

私の経験上、焦りや慌ただしさが伝わってしまうと、せっかくの技術も十分に伝わりません。「もう終わり?」「気持ちよさを味わう前に終わってしまった」と思われたら、それはとてももったいないですよね。

② 遅すぎると、時間が長く感じてしまう

逆に、ゆっくり丁寧を意識しすぎると「まだここ?」「全身やってくれるかな?」と、不安にさせてしまうことも。

施術が遅すぎると、リラックスよりも“退屈”や“停滞”を感じさせてしまい、時間が長く感じられてしまう傾向があります。

特に60分以下の短めのコースでは、部位の切り替えやリズムが遅すぎると「内容が少ない」と受け取られてしまうこともあるため、注意が必要です。

③ お客様の好みによって最適なスピードが変わる

結局のところ、施術スピードには“正解”はありません。お客様によって「ゆったりが好き」「もう少しリズミカルな方が安心する」など、感じ方が異なるからです。

だからこそ大切なのは、「相手に合わせて調整できるかどうか」。

これができるようになると、「あ、この人わかってる」「自分のリズムに合ってて心地いい」と感じていただけるようになり、自然と指名やリピートにもつながっていきます。

最適な施術スピードを見極める方法

では実際に、どうすればそのお客様にとって“ちょうどいいスピード”を見つけられるのか?私が日頃から意識しているポイントを3つにまとめてご紹介します。

① お客様の呼吸や反応を観察しながらリズムを調整する

一番頼りになるのが「お客様の呼吸と表情」です。

施術中、呼吸が浅くなっていたり、顔がこわばっているような場合は、リラックスできていない証拠。そんなときはスピードを緩めたり、タッチを柔らかくしたりして様子を見ます。

逆に、深く息を吐いていたり、体がふわっと緩んでいるようであれば、今のリズムが合っているサイン。そこを基準にして少しずつスピードを変えながら、心地よさの「ゾーン」を探っていく感覚です。

② 施術前に「しっかりほぐす or ゆったりリラックス」を確認する

施術前のカウンセリングでは、体の状態だけでなく「今日はどういう目的で来られたか」を確認するようにしています。

「ガチガチに固まってるからしっかりほぐしてほしい」という方には、リズムに多少の力強さやテンポを加えても満足度が高いです。

一方、「疲れすぎて何も考えたくない」という方には、スローなリズムで包み込むような施術が効果的。施術の方向性が明確になると、スピードの選び方も見えてきます。

③ テンポを変えながら、変化を感じてもらう

実は、“ずっと同じリズム”で施術するよりも、“緩急をつけたリズム”の方が体感として満足度が高まる傾向があります。

たとえば、肩まわりのほぐしでは最初はゆっくり深めに入って、途中で少しリズミカルな手技を挟み、最後はまたゆったりと終わる…というような流れです。

変化をつけることで「単調にならない」「飽きずに心地よく感じる」という印象が残りやすくなります。

施術のスピードと満足度の関係

ここからは、施術のスピードがいかに満足度やリピート率に関わるかを、私の経験も交えてお話ししていきます。

① リズムにメリハリをつけることで、施術の満足度が上がる

スピードに緩急をつけることで、施術全体に「抑揚」が生まれます。たとえば、疲れが強い部位ではじっくり時間をかけ、他の部位では軽やかに流すことで、より立体的な施術になるのです。

この“抑揚”があることで、お客様は「時間が経つのが早かった」「あっという間だったけど満足感がある」と感じやすくなります。

逆に、一定のテンポで淡々と進めてしまうと、「長いだけ」「眠気だけが残った」と言われてしまうこともあります。

② お客様の好みに合わせて調整できると、指名が増える

「毎回、私の好みに合わせてくれてるな」と感じてもらえると、自然と指名につながります。

私自身も、リズムやタッチをその方の呼吸や表情に合わせるよう意識してから、常連のお客様から「やっぱりこの人が一番合う」と言ってもらえることが増えました。

「力加減」だけでなく、「リズム」や「間の取り方」まで含めて“自分に合った施術”を提供できることが、セラピストとしての信頼につながります。

③ 「この人の施術が一番気持ちいい」と思われる施術ができる

技術のうまさ以上に、「なんだかこの人の施術が一番気持ちいい」と思わせられるのが、スピードとリズムの調整力。

リズムは「心地よさの記憶」に深く関係しています。「あのテンポで包まれていた感じが忘れられない」と思っていただけると、それだけで“また来たい理由”になります。

そのためにも、「誰にでも同じやり方」ではなく、「その人に合わせたテンポ」で施術することがとても重要です。

「適切なスピードを見極めれば、施術の満足度が大きく変わる!」

施術のスピードは、見落とされがちな要素ですが、実はリラクゼーションの質を大きく左右する“鍵”です。

相手の呼吸、表情、目的、好みに応じてテンポを調整できるようになると、「この人、わかってるな」と信頼されるセラピストになれます。そしてその信頼が、指名・リピート・口コミへとつながっていくのです。

私も施術のテンポを意識するようになってから、「またこのリズムに包まれたい」と言っていただけることが増えました。それは、技術を磨くのと同じくらい価値のある財産だと感じています。

リズムは“技術”です。意識して磨けば、誰でも身につけられます。

ぜひ、あなた自身の「手のリズム」を見直して、お客様にとって最高の心地よさを提供できるセラピストを目指してみてくださいね。

皐月 未来
施術スピードは技術と同じくらい、お客様の満足度に大きく影響する要素だと実感しています。私も新人の頃は“早すぎたかな…”と不安になることがありましたが、呼吸や表情をよく観察してリズムを合わせるようになってから、安心感を持ってもらえるようになりました。スピード調整は「この人だから任せたい」と思っていただける大切なポイント。ぜひ、自分の“リズムの癖”を振り返ってみてくださいね。
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