「このお客様、疲れが抜けにくいタイプ?」疲れやすい人の特徴と施術のコツ|ミライサロン

「このお客様、疲れが抜けにくいタイプ?」疲れやすい人の特徴と施術のコツ

「先週ほぐしたばかりなのに、もうガチガチ…」
「しっかり施術したつもりなのに、『またすぐ疲れました』って言われてしまった」
「毎回同じような疲労感で来店されるけど、なかなか変化が出ない…」

現場で施術をしていると、こうした“疲れが抜けにくいタイプ”のお客様に出会うこと、ありますよね。

もちろん、施術者としては毎回丁寧にケアをしているつもり。でも、「思ったほど体が変わらない」「翌日にはもう元に戻った感がある」と言われると、自分の施術に自信をなくしてしまいそうになることも…。

でも、ちょっと待ってください。それ、「あなたの施術が悪い」のではなく、お客様の“疲れやすさの原因”にアプローチしきれていないだけかもしれません。

この記事では、疲れが抜けにくいお客様の“体の背景”を理解し、どうすればもっと効果的な施術とアドバイスができるのか、実体験も交えてお伝えしていきます。

目次

施術をしてもすぐ疲れが戻るお客様、いませんか?

「何をやってもガチガチ」
「施術後はスッキリしてるけど、数日後にはまた元通り」
「来店ペースが早いのに、毎回同じ場所がつらい」

このようなケースのお客様は、“疲れが取れにくい体質”になっている可能性が高いです。

つまり、ただ筋肉をほぐすだけでは不十分で、生活習慣やメンタル、自律神経、血流、睡眠の質など、多角的な視点でのアプローチが必要になってくるということです。

では、実際に「疲れやすい人」「疲れが取れにくい人」には、どんな特徴があるのでしょうか?

疲れやすいお客様の特徴

① デスクワークや長時間の同じ姿勢が多い人

パソコン作業やスマホ使用などで、同じ姿勢を長時間とり続ける人は、筋肉の“使われ方”に偏りが出て、血流が滞りやすくなります。

特に肩、首、腰の張りが強く、姿勢も崩れがち。
一時的にほぐしても、すぐに元の生活習慣に戻ってしまうため、慢性的なコリを繰り返してしまいます。

② ストレスが多く、自律神経が乱れやすい人

メンタルの緊張やプレッシャーが続いている人は、交感神経が優位な状態が続き、リラックスがうまくできません。

このような方は、筋肉も無意識に緊張しており、体が“ゆるみにくい”状態にあります。

施術中も力が抜けにくく、深い圧が入りづらい傾向が見られます。

③ 睡眠不足や栄養バランスが悪い人

疲労回復には、「睡眠」と「栄養」が欠かせません。

寝つきが悪い・眠りが浅い・朝スッキリ起きられない
こうした睡眠トラブルを抱える方は、いくら施術で筋肉をゆるめても、回復の“土台”が整っていないため、効果が定着しにくくなります。

また、極端なダイエットや偏食によって、筋肉が栄養不足の状態だと、柔軟性や回復力も低下します。

疲れやすいお客様に効果的な施術アプローチ

では、こうした「疲れが抜けにくいタイプ」のお客様には、どんな施術が有効なのでしょうか?

私が実際に試して効果を感じた方法を、いくつかご紹介します。

① 「ゆるめる」施術で自律神経を整える

まず大切なのは、「力を抜ける体にしてあげる」ことです。

強い圧や痛みを与えるよりも、深い呼吸ができるようなリズムと圧の施術を意識することで、副交感神経が優位になりやすくなります。

特におすすめなのが、

  • ゆったりとしたストローク
  • 腹部や胸郭の緊張をゆるめる手技
  • 頭部や足裏へのリフレクソロジー的アプローチ

など、全身のリラックスを引き出す施術です。

「今日はしっかりほぐすより、ゆるめる方向でいきましょうか?」と提案することで、お客様も安心して力を抜いてくださることが増えました。

② 深層のコリにアプローチしつつ、痛みを感じにくい圧を意識する

コリの深い人には、当然深いアプローチが必要になりますが、
強ければいいわけではありません。

表層の筋肉をゆるめてから、呼吸とリズムを合わせながら少しずつ深層へ入っていくこと。
また、「痛気持ちいい」の範囲で止めることが重要です。

特に自律神経が乱れている方は、少しの痛みでもストレスと感じやすいので、無理に圧を入れすぎないことが鉄則です。

「ここは少し張りがありますね、少しずつ緩めていきますね」と声をかけながら進めることで、お客様も構えず、効果が高まりやすくなります。

③ 施術後にストレッチや呼吸法を指導する

施術が終わった後に、「この動きを1日1分でも続けていただくと、疲れがたまりにくくなりますよ」といったアドバイスを添えるだけで、お客様の“意識”が変わります。

おすすめなのは、

  • 肩甲骨まわりの簡単な動き
  • 呼吸に合わせた首や腰のストレッチ
  • 寝る前にできる腹式呼吸の練習

など、“続けやすさ”を重視した提案です。

お客様自身が「自分でも改善できるんだ」と思えることが、再来店へのモチベーションにもつながります。

疲れを溜めにくい生活習慣のアドバイス

施術だけでは限界があります。
やはり、日常の習慣を少し変えるだけでも、疲れのたまり方は大きく変わります。

ここでは、お客様に無理なく伝えやすい生活アドバイスを3つご紹介します。

① 「寝る前のスマホを控える」「リラックスできる時間を作る」

ブルーライトによって脳が覚醒してしまうと、睡眠の質が低下します。

「寝る1時間前はスマホを見ない」「温かい飲み物やお風呂でリラックスする時間をとる」といった提案は、多くのお客様に響きやすいです。

また、「○○さんは何してるんですか?」と聞かれたときに、自分なりのリラックス法を紹介するのも信頼につながります。

② 「軽い運動やストレッチで血流を促す」

「ジムに行ってください」と言っても続かないので、「朝や夜に1分でも、肩回しや屈伸をしてみましょう」といったハードルの低いアドバイスが効果的です。

血流が良くなるだけでも、疲労物質の排出がスムーズになります。

施術と組み合わせることで、体が“回復しやすい状態”をキープしやすくなります。

③ 「水分補給を意識して、代謝を上げる」

意外と多いのが「水をあまり飲まない」方。
特にカフェイン飲料やアルコールが多い人は、体内が慢性的に脱水気味になっていることも。

「起きたとき・食事前・お風呂のあとに1杯ずつ飲むだけで違いますよ」といったシンプルなアドバイスが喜ばれます。

代謝が上がることで、施術の効果もより持続しやすくなります。

疲れやすいお客様には、施術+ライフスタイル改善の提案が重要!

セラピストとして、「目の前の疲れをほぐす」ことはもちろん大切ですが、
“疲れにくい体”を一緒に育てていく意識があると、施術の質も関係性も大きく変わります。

そのためには、

  • 「この方はどんな生活をしているか?」を観察する
  • 「一番負担になっていることは何か?」を共有する
  • 「少しでも変えられること」を提案する

この3ステップを意識していくことで、「またあなたにお願いしたい」という信頼が生まれてきます。

「疲れが抜けにくい人だからこそ、あなたの存在が必要とされている」
そう考えると、施術の向き合い方も変わってくるはずです。

ぜひ明日からの現場で、ちょっとだけ視点を広げてみてください。
そのひと手間が、リピートと信頼につながるきっかけになるはずです。

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