「長時間施術がキツい…」体力を消耗しない施術のコツ|ミライサロン

「長時間施術がキツい…」体力を消耗しない施術のコツ

「90分コースの施術が終わると、ヘトヘトで次のお客様に全然集中できない…」

そんな風に感じたこと、ありませんか?

リラクゼーションセラピストの仕事は、想像以上に体力勝負です。見た目は優雅に見えるかもしれませんが、実際はかなりの重労働。特に1日数件のロングコースをこなすとなると、肩・腰・手首など、あちこちが悲鳴をあげてしまいます。

私自身、セラピストとして働き始めた頃は、毎日のように腕や背中がパンパンになり、湿布を貼って寝るのが日課でした。ですが、長くこの仕事を続けていく中で、体を壊さずに働き続けるためには“体力を消耗しない施術”を意識することが大事だと痛感するようになりました。

今回は、これまでに個人サロンや大手サロンでの現場経験を通じて学んできた「長時間の施術でも疲れにくくなるコツ」をご紹介していきます。明日からすぐに使える内容ばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

長時間施術で疲れやすい原因

まずは、なぜ私たちセラピストが長時間の施術で疲れてしまうのか。その原因を見ていきましょう。これらを意識するだけでも、身体の負担はずいぶん変わってきます。

① 同じ姿勢を長時間続けることで体が固まる

90分、120分と施術をしていると、どうしても「同じ体勢」のまま動かなくなってしまう時間が長くなりがちです。無意識のうちに肩をすくめていたり、腰が中途半端にねじれた状態のまま固定されていたり。

この“固定された姿勢”が続くことで、筋肉が緊張して血流が悪くなり、施術後にはどっと疲れが押し寄せてくるのです。

② 無理に強い圧をかけ続けてしまう

「もっと強くしてほしい」と言われると、つい頑張ってしまいますよね。でも、強圧を出そうとして指や腕の力を無理に使ってしまうと、あっという間に疲労がたまります。

特に指や手首は繊細で、無理な力が加わると腱鞘炎や関節の痛みにつながることも。

力任せの施術は、受け手にも与え手にも良い影響を与えません。適度な圧と、効かせるための「技術」が重要です。

③ 呼吸が浅くなり、体が緊張してしまう

施術に集中しすぎて、自分の呼吸が浅くなっていることに気づいていないセラピストは意外と多いです。呼吸が浅くなると、交感神経が優位になり、体は緊張状態に。

この状態で何時間も施術を続けると、心身ともに疲弊してしまいます。私も、忙しい日の夕方には「なんだか無意識に息を止めていたかも…」と感じることがありました。

体力を消耗しない施術の工夫

では、どうすれば体への負担を減らしながら、質の高い施術を続けられるのでしょうか?ここでは、実践してきた中で効果を感じた「体を楽に使うコツ」をご紹介します。

① 体重移動を活用して、腕の負担を軽減する

施術中に腕だけで圧をかけていると、すぐに疲れてしまいます。ポイントは、“自分の体重を使う”こと。

例えば、圧をかけるときは膝を軽く曲げて前傾姿勢になり、体重をかけながらゆっくり圧を沈めていくような動作を意識します。これだけで腕や肩の力をほとんど使わずに、しっかりとした圧が入るようになります。

体を「点」で使うのではなく、「面」で支えて「重力」を味方につける。この感覚を身につけるだけで、施術の負担が格段に軽くなります。

② 指や手首だけに頼らず、前腕や肘を活用する

指先ばかりで押していると、どうしても負担が集中してしまいます。特にロングコースでは、意識して「面で押す」ことが大事です。

私は、前腕(尺側)や肘を使う手技を積極的に取り入れるようにしています。特に背中や大腿部などの広い面積は、前腕や肘を使ってゆっくりと圧を入れることで、深部までじっくり届き、しかも自分も疲れません。

「力がないから強押しができない」と悩んでいた新人さんにも、この方法を教えるとすぐに効果が出て、感謝されました。

③ 適度にポジションを変えて、体の負担を分散する

同じ体勢で施術を続けると、どうしても一部の筋肉ばかりが使われます。そこで、ポジションを少しずつ変えることも大切です。

例えば、足の位置を変える、膝の角度を調整する、左右の手の使い方を交互にするなど。自分の体に“飽き”をつくらないことが、長時間施術でも疲れを残さない秘訣になります。

施術後のリカバリー方法

どんなに工夫をしても、やはり1日何人ものお客様を施術すれば、体に疲れはたまります。そこで大切なのが、「施術後のケア」です。ちょっとした意識で、翌日の体調が変わってきます。

① ストレッチや軽い運動で筋肉をリセットする

施術が終わったら、背中や肩周り、股関節まわりを軽くストレッチするのがおすすめです。特に、猫背になりやすい施術姿勢では、胸を開くストレッチが有効です。

時間がないときは、首を回す・肩甲骨を動かす・骨盤をゆらすだけでも効果あり。翌日の疲れの残り方が違ってきます。

② 冷やす・温めるを使い分けて、回復を早める

疲労がたまりすぎた日は、帰宅後に「冷却」と「温め」を組み合わせると回復が早まります。

例えば、手首や肘が痛む日は冷やして炎症を抑え、肩や腰などの慢性的な疲労には温めて血流を促進。私は、ホットパックとアイスジェルを使い分けるようにしています。

③ 水分補給と栄養補給をしっかり行う

施術中は意外と汗をかいています。終わった後には水分補給を忘れずに。また、タンパク質やビタミンB群など、筋肉の修復や疲労回復に必要な栄養素を意識して摂るのもポイントです。

私の定番は、施術後のプロテイン+バナナ。簡単にエネルギー補給ができて、次の日の疲れも残りにくくなります。

「体に優しい施術を意識すれば、長く続けられる!」

セラピストの仕事は、お客様の心と体を癒す素晴らしい仕事です。でも、それと同じくらい、自分の体と心も大切にしないと続けられません。

「痛いけど我慢」「疲れて当然」と思い込んでしまうと、いつか体を壊してしまいます。だからこそ、体に無理のない施術スタイルを早いうちから身につけておくことが、とても大切です。

今日ご紹介した工夫は、どれも明日から実践できるものばかりです。無理のない施術で、毎日笑顔でお客様と向き合えるように。そして、この仕事を長く続けていけるように。

あなた自身の体を大切にしながら、より良いセラピストライフを築いていってくださいね。

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