「お客様のタイプ別接客法」性格に合わせた対応で満足度アップ!
「このお客様、あまり話したがらないみたいだけど…沈黙が気まずい」
「逆にたくさん話しかけてくれるけど、どこまで会話を広げたらいいのか迷う」
「施術に集中したいのか、説明が必要なのか、うまくつかめない…」
セラピストとして働いていると、こうした“お客様の接し方に悩む場面”に少なからず出会いますよね。
私自身、経験を積むまでは、すべてのお客様に同じようなトーンで接してしまい、「この前の方は笑顔だったのに、今回は微妙な反応…?」と戸惑うことも多くありました。
でも、あるとき気づいたんです。
**「お客様は一人ひとり違う。だからこそ、接し方も変えていい」**と。
この記事では、リラクゼーションマッサージの現場で実践できる
**「タイプ別の接客術」**をお伝えします。
タイプごとの特徴と対応ポイント、さらに接客スキルを磨くための工夫まで、リアルな経験を交えてご紹介します。
お客様のタイプに合わせた接客を意識すると、満足度が格段に上がる!
マッサージ技術が同じでも、**“接客の印象”**によってお客様の満足度は大きく変わります。
実際、「技術は普通だったけど、あのセラピストさんの対応がすごくよかった」と言ってリピートしてくださる方もいれば、
「施術は上手だったけど、なんとなく合わなかった」と感じて再来店されない方もいます。
この“なんとなく合わなかった”の原因は、多くの場合「接客スタイルが自分に合っていなかった」ところにあります。
だからこそ、お客様のタイプに合わせて接し方を変えることがとても大切なんです。
お客様の主な性格タイプと特徴
ここでは、現場でよく見られるお客様の“タイプ”を4つに分類し、それぞれの特徴を整理してみます。
① 静かにリラックスしたいタイプ
・来店時から落ち着いた雰囲気
・会話が少なめ、必要最小限のやり取りで済ませたい
・「今日は静かに休みたい」という気持ちが強い
このタイプの方は、話しかけられること自体がストレスになる場合があります。
何も話さないからといって、不満があるわけではないので安心してください。
② 話したいタイプ
・明るくフレンドリーな雰囲気
・雑談が多く、こちらにも会話を求める
・施術中も話すことでリラックスするタイプ
会話を楽しみに来ているような方もいます。
共感を示しつつ適度にリアクションを返すと、「この人、話しやすいな」と安心感を持っていただけます。
③ 施術の説明を求めるタイプ
・身体のことに興味があり、どういう施術なのかを知りたい
・「ここってなんで固くなるんですか?」「こういう動きはどうですか?」など質問が多い
・プロの知識を信頼しているタイプ
このタイプの方は、納得して受けることで安心できます。
逆に、説明がないと「適当にされてる?」と誤解されやすい傾向もあります。
④ 短時間で効果を求めるタイプ
・限られた時間で結果を出したい
・「疲れてる部分だけやってくれればいい」
・長々とした説明や余談は不要、効率重視
「15分で肩だけしっかりやって!」というようなご要望が出やすいタイプです。
こちらも無駄を省いた提案が好まれます。
タイプ別の対応のポイント
ここでは、先ほどのタイプごとに、接客の具体的なポイントをまとめていきます。
① 静かにしたいお客様には、声のトーンを落とし、リズムを意識する
このタイプの方には、施術前に必要な説明を済ませたら、あとは静かな時間を提供しましょう。
・声のトーンは落ち着いて、優しく
・呼吸のペースに合わせた施術リズム
・途中で状態を聞くときも、ささやくように短く
「おやすみいただいても大丈夫ですよ」と一言添えるだけで、安心して休んでいただけます。
② 話したいお客様には、適度なリアクションを取りながら対応する
このタイプの方には、“聞き役”に徹する姿勢がベストです。
・お話にうなずきながら施術
・「なるほど〜」「それは大変でしたね」などの合いの手
・施術が中断しない程度の会話ペースを守る
会話が盛り上がっても、リズムが乱れないよう意識しましょう。
③ 施術の説明を求めるお客様には、簡潔で分かりやすく伝える
・「肩甲骨の周りが固くなっていて、呼吸が浅くなりがちですね」
・「この筋肉は、長時間同じ姿勢だと縮んでしまうんです」
など、専門用語は避けつつ、納得感のある言葉で説明すると効果的です。
また、「ご自身でこういう動きをするとよいですよ」とセルフケアのアドバイスを添えると、プロとしての信頼度もアップします。
④ 短時間で効果を求めるお客様には、即効性のある施術を提案する
・「一番つらいところを優先して集中してほしい」との要望が多い
・「15分なら肩を重点的に、30分なら肩+首を組み合わせてみましょうか」など、明確な提案が喜ばれます
雑談は控えめにしつつ、手際の良さと的確な判断を伝えることで、信頼につながります。
接客の引き出しを増やすためにできること
ここまでの内容を実践するために、日々できる工夫を3つご紹介します。
① 日々の接客で、お客様の反応を観察する
「話しかけたときの反応はどうか」
「説明したときに興味を持っているか」
「沈黙の時間を楽しんでいるか、気まずそうか」
など、細かな反応を観察する癖をつけておくと、お客様の“タイプ”が早く見えてきます。
② タイプ別の接客トークを事前に準備しておく
会話に自信がない人は、いくつかの“型”を作っておくと安心です。
・静かな方への「ご無理なさらず、ゆっくりお休みくださいね」
・話好きな方への「この時期って○○ですよね〜」という導入
・説明が必要な方への「今は○○という筋肉にアプローチしてます」
事前に準備しておくだけで、スムーズに対応できます。
③ お客様ごとの特徴をカルテに記録し、次回に活かす
「会話少なめが好み」「足の疲れ重視」「説明を好むタイプ」など、
一言でもメモを残しておくことで、次回の接客がグッとラクになります。
これが積み重なると、「このセラピスト、ちゃんと覚えてくれてる」と信頼につながり、リピート率にも直結します。
お客様のタイプを見極めた接客が、リピート率UPにつながる!
施術技術だけではカバーしきれない“満足度の差”。
それを埋めてくれるのが、お客様の性格や気持ちに寄り添う接客力です。
「この人、居心地がいい」
「私のペースに合わせてくれる」
「このセラピストさん、なんだかしっくりくる」
そんな印象を与えられたとき、お客様は“技術以上の満足感”を感じてくださいます。
そしてそれこそが、リピートの理由になっていきます。
ぜひ明日から、「このお客様はどのタイプかな?」と意識しながら接客してみてください。
きっと、今まで以上にお客様との距離が縮まり、信頼が深まっていくはずです。