「その言葉、実はNG?」セラピストが気をつけるべき接客フレーズ
施術の腕が良くても、接客の一言で印象が大きく変わる!
どんなに技術が高くても、言葉ひとつでお客様の印象は大きく左右されるものです。
「え、それだけで?」と思うような小さな一言が、実はお客様をガッカリさせてしまっていたり、「この人にまたお願いしたい!」と思わせるきっかけになっていたりします。
私も新人の頃、何気なく言った一言でお客様の表情が曇ったことがあり、反省とともに「言葉選びの大切さ」を痛感しました。
今回は、そんな現場経験をもとに、セラピストがよく使いがちな**“NGフレーズ”とその言い換え例**をご紹介します。
日々の接客でぜひ見直してみてください。
セラピストがつい使いがちなNGフレーズ
施術中の会話は、信頼関係を築くための大切なコミュニケーション。
しかし、以下のような言葉は、悪気がなくてもお客様を不快にさせてしまうことがあります。
① 「疲れてますね〜」
一見、共感しているように聞こえるこのフレーズ。
でもお客様によっては、「自分がそんなにひどく見えるのかな?」とネガティブに捉えられることも。
特に女性のお客様に対しては、「疲れ」や「老け」などを連想させる言葉には敏感な方も多いため、注意が必要です。
② 「このコースの方がいいですよ」
良かれと思って提案しても、押し売り感やマニュアル的な印象を与えてしまうことがあります。
お客様にとっては、「他のコースじゃダメなのかな…」「勧められるから断りにくい」と感じさせてしまう原因に。
提案はあくまでも「選択肢のひとつ」として、丁寧な言い回しが大切です。
③ 「これは普通は痛いですよ」
“慣れている人には大丈夫”というつもりで言っても、痛みを感じているお客様には、「我慢しなきゃいけないの?」というプレッシャーを与えてしまうリスクがあります。
「あなたの感じ方は間違ってる」と言われているように聞こえてしまうため、注意しましょう。
お客様に好印象を与える言い換えフレーズ
同じ内容でも、言い回しを少し工夫するだけで印象は大きく変わります。
以下のような表現を意識することで、自然な信頼関係を築くことができます。
① 「この部分が少し張っていますね、しっかりケアしていきますね」
「疲れてますね」ではなく、具体的に状態を伝えつつ、前向きな言葉でフォローするのがポイント。
「私の体をちゃんと見てくれてる」とお客様に安心感を与えることができます。
② 「こちらのコースだと、よりリラックスしやすいですよ」
「この方がいい」と断定するのではなく、「こんな選択肢もありますよ」と情報を共有するスタンスで伝えます。
提案する際は、「ご希望があれば、こちらもおすすめです」といった柔らかい補足を加えるとベター。
③ 「少し刺激がありますが、違和感があれば調整しますので教えてくださいね」
痛みが出そうな施術の際は、事前に声をかけることが大切です。
「我慢しなくていいですよ」という安心感を伝えることで、お客様との信頼関係が深まります。
施術中・施術後に使うと効果的な言葉
施術の前後にも、ちょっとしたひと言がお客様の満足度やリピート率に直結します。
以下は、実際にリピーターが多いセラピストがよく使っているフレーズです。
① 「施術前と比べて、体の変化を感じますか?」
お客様にご自身の体の状態を実感してもらうことで、**「効果を体感できた」=「また来よう」**という意識につながります。
また、変化を感じた部分を一緒に振り返ることで、次回の提案にもスムーズにつなげられます。
② 「普段から簡単にできるストレッチをお伝えしますね」
施術後に何も言わずに終わってしまうと、「あれで終わり?」という印象を持たれることがあります。
セルフケアのアドバイスは、「この人は親身になってくれる」と思ってもらえるポイント。
③ 「今日の施術内容をもとに、次回の提案もさせていただきますね」
次回提案は、リピートに向けてとても重要な一言。
無理に勧めるのではなく、「お体の状態を見ての提案です」というニュアンスを持たせることで、お客様に受け入れてもらいやすくなります。
言葉の選び方次第で、リピート率が変わる!
「施術が上手なのに、なぜか指名が増えない…」
「技術には自信があるのに、リピーターがつかない…」
そんな時は、ぜひ**“言葉”を見直してみてください。**
お客様は、施術の技術だけでなく、セラピストの言葉遣いや気配りからも「この人に任せたい」と判断しています。
逆に、ほんの一言で「ちょっと違うかも」と距離を置かれてしまうこともあります。
私たちセラピストは、お客様の体だけでなく心もケアする仕事。
そのためにも、丁寧で心地よいコミュニケーションを心がけることが、リピートにつながる一番の近道だと思います。
今日から使う言葉を少しだけ見直して、お客様に「また来たい」と思ってもらえる接客を目指していきましょう。