セラピスト同士の人間関係がツライ…上手に付き合う方法とは?
お客様よりも、職場の人間関係に悩んでいませんか?
リラクゼーションセラピストという仕事は、「ありがとう」と言ってもらえる機会も多く、やりがいのある職業です。
しかし一方で、「施術は好きなのに、職場の人間関係がしんどい…」「お客様対応よりスタッフ間の空気の方が疲れる」と感じている方も少なくありません。
私自身、これまでに複数の店舗を経験してきましたが、人間関係の悩みはどこにでも存在していました。
せっかく好きな仕事でも、職場のストレスで心がすり減ってしまっては、本末転倒です。
今回は、現場でよくある人間関係のトラブルと、私なりの“上手な付き合い方”についてまとめてみました。
少しでも、あなたの心が軽くなるヒントになれば嬉しいです。
セラピスト業界にありがちな人間関係のトラブル
セラピストの職場では、特有の人間関係の難しさが存在します。以下に、よくあるパターンを挙げてみます。
指名競争によるギスギス感
指名を取ることは、セラピストとしての評価にもつながりますし、インセンティブ(歩合給)に関係してくるケースも多いですよね。
そのため、「指名が取れている人」と「なかなか指名が入らない人」とで、空気がピリつくことがあります。
「またあの人、指名入ってる…」と感じてしまったり、逆に「なんで自分ばかり空き時間が多いの?」とモヤモヤしたり。
ときには、スタッフ同士でお客様の取り合いのようになってしまうこともあり、ギスギスした雰囲気になることも。
店長や上司との関係(理不尽な指示・パワハラ)
小規模のサロンだと、オーナーや店長のカラーが強く出やすく、理不尽な指示や感情的な言動が日常的にあることも。
たとえば、「今日は売上が悪いから閉店まで無休でお願いね」や、「クレームがあったけど、全部あなたのせいだから反省文出して」など…。
本来、冷静に対処すべき場面でも、感情的な態度を取られると、こちらとしては心がすり減ってしまいますよね。
新人 vs ベテランの対立(技術や考え方の違い)
新人のセラピストが成長していく過程では、どうしても先輩との間に“壁”ができやすくなります。
「最近の子は覚えが悪い」とか、「ベテランは昔のやり方に固執してる」といった、考え方の違いからくる衝突。
本来なら、お互いに学び合える関係であるはずが、「あの人とは話が通じない」と距離ができてしまうケースもあります。
スタッフ同士の情報共有がうまくいかない
リラクゼーション業界は、施術中やお客様対応中が多いため、スタッフ同士でしっかりと話す時間が取れないことも多いです。
そのため、情報伝達のミスが起きやすく、「聞いてない」「言ったつもりだった」といった誤解がトラブルの原因になることも。
とくに、シフト制や時短勤務の人が多い店舗では、コミュニケーション不足によるすれ違いが起こりやすいのが現状です。
ストレスを減らす「職場での立ち回り方」
では、そういった人間関係のストレスをどうやって減らしていけばよいのでしょうか。
私が実際に試して効果があった方法をご紹介します。
指名競争のプレッシャーをうまくかわす
まず、指名に関しては「誰かと競っている」という意識を手放すことが大切です。
もちろん、頑張って結果が出るのは素晴らしいことですが、「自分の価値=指名数」ではありません。
お客様に対して、誠実な対応を続けていれば、必ず見てくれる人はいます。
私自身、「今日は指名ゼロだな…」という日もありましたが、空いた時間を使って技術練習や備品の整理をするなど、自分にできることを積み重ねていくことで、自然と指名が増えていきました。
周囲をライバル視するのではなく、「昨日の自分より一歩前進」を目標にすることで、心の余裕が持てるようになります。
トラブルになりやすい人との距離を適度に取る
どうしても波長が合わない人、話すたびにストレスを感じる人っていますよね。
そういった相手と無理に仲良くしようとしなくても大丈夫です。
挨拶や業務上のやり取りは丁寧に行いながらも、プライベートには踏み込まない。
言い返したくなる場面でも、グッとこらえて「そうなんですね」「了解しました」で切り上げる。
“敵を作らないけど、必要以上に近づかない”というスタンスを取ることで、だいぶラクになります。
人間関係は距離感が9割です。
ムダな争いを避けるためのコミュニケーション術
トラブルが起きやすい場面では、「事実と感情を分けて話す」ことが大切です。
たとえば、「この前も同じミスしてましたよね!」ではなく、「この作業の順番を確認したいのですが…」と冷静に事実ベースで話す。
相手を責める言い方を避けることで、無用な衝突を避けられます。
また、「聞き役」に回るのも有効です。人は、自分の話をちゃんと聞いてくれる人に対して、自然と信頼を抱きます。
相手の言い分を一度受け止めることで、トラブルの火種を小さくできることもあるのです。
職場の人間関係が理由で辞めるのはもったいない
ここまで読んでいただいて、「やっぱり職場の人間関係って難しいな…」と思った方もいるかもしれません。
でも、どうか覚えておいてほしいのは、「すべての職場がそうではない」ということです。
実際に、私も過去には人間関係のストレスで転職を考えたことが何度もありました。
でも、そのたびに「次こそは、働きやすい場所に出会おう」と前向きに動いてきました。
そして今は、お互いに助け合える仲間と一緒に働ける環境に身を置けています。
人間関係の悩みは、一人で抱え込まず、信頼できる同僚や外部の相談窓口に話してみることも大切です。
施術の仕事が好きなら、人間関係に潰されて辞めてしまうのは本当にもったいない。
あなたの経験や技術を必要としている人は、きっといます。
心地よく働ける環境を見つけるために、自分に合った距離感や伝え方を少しずつ試してみてください。
きっと、あなたにとっての“ちょうどいい関係”が見えてくるはずです。