「本当はこう思ってる?」お客様がセラピストに言えない5つの本音
お客様がセラピストに本音を言えない理由とは?
「満足してくれてたと思ったのに、リピートしてくれなかった…」
「何も言われなかったけど、あの雰囲気は微妙だったのかも」
「率直な意見が聞けたら、もっと改善できるのに…」
こうしたモヤモヤを感じたこと、ありませんか?
セラピストとして施術をしていると、「お客様の本当の気持ちが分からない」と悩む場面が多くあります。
実際、お客様は“本音”を口に出さないことがほとんどです。
・遠慮してしまう
・クレームっぽくなるのが嫌
・その場の空気を壊したくない
こうした理由から、お客様は不満や違和感を「飲み込んでしまう」傾向があります。
ですが、その小さな違和感こそが、リピーターにならない理由のひとつでもあります。
今回は、お客様が本当は思っていても言えない「5つの本音」と、それを引き出す工夫についてお伝えします。
知らず知らずのうちに、お客様を離れさせてしまわないために。
「気づけるセラピスト」になるヒントを、ぜひ取り入れてみてください。
お客様が言いづらい本音5つ
まずは、実際に多くのお客様が「言いたかったけど言えなかった」と感じている代表的な5つの本音をご紹介します。
① 「施術が微妙だったけど、言えなかった」
施術後に「いかがでしたか?」と聞くと、多くの方が「気持ちよかったです」と答えます。
しかし実際は、「正直、いまひとつだったけど言えなかった」というケースも少なくありません。
・期待していた効果を感じられなかった
・自分に合っていないと感じた
・なんとなく違和感があった
こうした“微妙な感想”ほど、言葉にするのが難しく、曖昧な笑顔のまま終わってしまいます。
② 「力加減が合わなかったけど、遠慮してしまった」
「痛くても我慢した」
「もう少し強くしてほしかったけど、言えなかった」
力加減に関する不満も、実はかなり多いです。
「このくらいで大丈夫ですか?」と聞かれても、「はい…」と答えてしまうお客様は多く、本当の希望を引き出すのは難しいのが現実です。
気を遣わせないような聞き方や、雰囲気作りが求められます。
③ 「セラピストの態度が気になったけど、クレームを言うほどではない」
・挨拶が少し雑に感じた
・表情が硬くて話しかけづらかった
・なんとなく事務的に感じた
このような“ちょっとした接客の違和感”も、お客様の満足度を左右します。
ただし、それを直接伝えてくる人は、ほとんどいません。
むしろ「言うほどのことじゃないし…」とそのまま離れてしまうのが現実です。
④ 「他の店舗と比較してしまったけど、言えなかった」
・〇〇店の方が丁寧だった
・前回のセラピストの技術が好みだった
お客様は比較しながら、心の中で「どこに通い続けるか」を判断しています。
でも、それを本人には言いません。
無意識に比べられている、という前提で「選ばれる努力」を意識しておく必要があります。
⑤ 「勧められたコースを断るのが申し訳なかった」
・「長めのコースのほうが効果ありますよ」と言われて断れなかった
・本当は時間がなかったけど、勧められてつい延長してしまった
このような“心理的プレッシャー”も、満足度を下げる要因になります。
「選ばせてもらえなかった」と感じると、再来店につながりにくくなることもあります。
お客様の本音を引き出す方法
では、どうすればお客様の本音を“怖がらせずに”引き出せるのでしょうか?
以下の3つのポイントを押さえておくことで、改善のヒントが見えてきます。
① 施術中にさりげなく圧加減を確認する
「圧、大丈夫ですか?」ではなく、
・「ちょっと強めですか?もう少し弱くできますよ」
・「この感じ、物足りなさないですか?」
と、“YES/NOでは答えにくい聞き方”を避け、選択肢を提示する質問の方が、お客様は答えやすくなります。
また、施術の序盤・中盤・後半と数回に分けて聞くことで、本音が引き出しやすくなります。
② 施術後のフィードバックをもらいやすい質問の仕方
「どうでしたか?」と聞いても、「はい、大丈夫です」と返されがちです。
そこで、
・「今日は特に気になっていたところはどうでしたか?」
・「施術前と比べて、少しでも変化ありましたか?」
・「ご自宅で気をつけたいことがあればお伝えしますね」
など、“具体的な変化”に焦点を当てることで、感想や違和感が引き出されやすくなります。
「伝えてもいいんだ」と思わせる空気作りが大切です。
③ お客様が安心して意見を言える雰囲気作り
本音を話してもらうには、「この人なら受け止めてくれそう」という“安心感”が必要です。
・否定せず、感情的に受け取らない
・改善の姿勢を見せる
・たとえ否定的な声でも「ありがとうございます」と言える
このような対応を積み重ねることで、徐々にお客様は「正直に伝えてもいいんだ」と感じてくれるようになります。
“気まずさ”をなくすことが、本音を引き出す第一歩です。
お客様の本音を知ることで、施術の質も指名率もUPする!
セラピストとして大切なのは、「自分の施術に自信を持つこと」ではなく、「お客様のリアルな声を受け入れられる柔軟さ」です。
・どんな施術が好まれているのか
・どんな対応が不快に感じられていたのか
・次にどう改善できるか
こうした“ヒント”は、いつもお客様の本音の中に隠れています。
そしてそれに気づけるセラピストは、自然とリピーターが増え、指名が伸びていきます。
「自分では気づけなかったこと」に気づける力。
それが、あなたの技術と接客を、もう一段階成長させてくれます。
今日からぜひ、“お客様の沈黙の中の本音”に耳を澄ませてみてください。
きっと、大切なヒントが隠れています。