セラピストの「歩合制の落とし穴」時給換算したら800円以下!?
1日8時間働いても手取り15万円以下…?
リラクゼーションセラピストの仕事は、お客様を癒し、感謝されるやりがいのある職業です。しかし、「毎日頑張って施術をしているのに、なかなか収入が増えない」と悩んでいるセラピストも多いのではないでしょうか?
歩合制のサロンでは、1日8時間働いても月収15万円以下になるケースも少なくありません。
「こんなに働いているのに、時給換算したら驚くほど低い…」
そんな現実に直面して、将来の不安を感じている人もいるでしょう。
本記事では、歩合制の問題点を整理し、適正な報酬を得るための働き方の見直し方を解説します。
歩合制の問題点
施術が入らないと収入ゼロ(保証なし)
歩合制のサロンでは、施術が入らなければ収入が発生しません。固定給がなく、完全歩合制の場合は「働いていない=無収入」という厳しい現実があります。
例えば、以下のような状況に陥ることがあります。
- 閑散期になると施術が減り、収入が大幅に下がる
- 長時間拘束されても施術がなければ無給
- 指名が少ない新人セラピストは特に厳しい
最低保証があるサロンもありますが、その場合、歩合率が低く設定されていることが多いため、結果的に高収入を得るのが難しくなることが多いのです。
予約がなければただの待機時間
多くのセラピストは「8時間勤務」と聞くと、8時間すべて施術をしているイメージを持ちますが、実際には「施術が入らない時間=待機時間」になってしまうことがほとんどです。
具体的な問題点
- 施術がない時間も出勤しているが、収入は発生しない
- 予約が少ない日は、ほぼ「待機」しているだけ
- 指名が少ないと、1日1~2人しか施術できない日もある
このように、実際の労働時間に対して施術時間が極端に少なくなってしまうと、時給換算すると驚くほど低い額になってしまうのです。
施術以外の業務が無報酬
歩合制のサロンでは、施術時間に対して報酬が支払われるため、施術以外の業務は基本的に「無給」というケースが多いです。
セラピストが行う無給業務の例
- 清掃業務(施術ルームの準備・後片付け)
- 受付業務(電話対応、予約管理)
- お客様へのカウンセリング
- タオルの洗濯・アロマの補充
- SNS運用やキャンペーン準備
こうした業務に時間を取られてしまうと、施術をしていなくても実際の労働時間は長くなり、結果的に収入は増えないという問題が発生します。
時給換算してみよう!(例:月収15万円 ÷ 実労働時間)
では、実際に歩合制のセラピストの時給を計算してみましょう。
ケース1:月収15万円のセラピストの場合
- 1日8時間勤務(うち施術時間4時間)
- 月の勤務日数:25日
- 総労働時間:8時間 × 25日 = 200時間
- 時給換算:15万円 ÷ 200時間 = 時給750円
このように、待機時間や無給業務を含めると最低賃金を下回ることも珍しくないのが現実です。
ケース2:施術時間のみで計算した場合
- 1日4時間の施術
- 月の施術時間:4時間 × 25日 = 100時間
- 時給換算:15万円 ÷ 100時間 = 時給1,500円
施術時間のみで見るとそれなりの時給に見えますが、実際には拘束時間が長いため、時給換算すると非常に低くなってしまうのです。
本当に適正な報酬を得るには?
自分の価値を高める
セラピストとしての価値を高めることで、指名が増えたり、高単価の施術を提供できるようになります。
自分の価値を高める方法
- 特別なスキルを習得する(筋膜リリース、整体、骨盤矯正など)
- お客様との信頼関係を築く(カウンセリングを丁寧に行う)
- リピーターを増やす工夫をする(施術後のフォローを徹底する)
指名が増えれば施術機会が増え、結果的に収入アップにつながります。
労働時間を減らして効率よく稼ぐ
長時間勤務しても収入が増えないのであれば、労働時間を減らしながら効率よく稼ぐ働き方にシフトすることが重要です。
効率よく働くための工夫
- 単価の高い施術を提供する
- オプションメニューを充実させる
- 90分・120分コースを積極的に提案する
例えば、60分6,000円の施術を1日6回行うより、90分9,000円の施術を1日4回行うほうが、労働時間が短くても収入が増える可能性があります。
働き方を見直すことで、適正な収入を得る方法
セラピストの収入を適正なものにするためには、歩合制の落とし穴を理解し、より良い働き方を選択することが重要です。
働き方を見直すポイント
- 自分のスキルを向上させ、指名を増やす
- 単価を上げて、少ない施術回数で稼ぐ
- 待機時間を有効活用し、副業や物販を取り入れる
- 固定給+歩合のサロンや副業OKの環境にシフトする
- フリーランスとして独立する道を視野に入れる
歩合制のデメリットを理解し、「長時間拘束されているのに稼げない」という状況を抜け出すために、自分に合った働き方を見つけましょう。
「頑張っているのに収入が低い…」と感じたら、働き方の改善を考えるタイミングかもしれません。適正な報酬を得られる環境を整え、自分の価値を最大限に活かしていきましょう。