「もう限界…」セラピストが仕事を辞めたくなった時に考えるべきこと
もう限界…でも、本当に辞めるべき?
「体がつらくて、もう限界」
「最近、仕事のことを考えるだけで気が重い」
「このまま続けていても、未来が見えない気がする…」
そんな思いを抱えて、今まさに「辞めたい」という気持ちと向き合っている方もいるかもしれません。
セラピストという仕事は、人を癒す役割を担う一方で、自分自身が心身ともに消耗しやすい仕事でもあります。
やりがいを感じながらも、ふとしたきっかけで「もう無理かも…」と感じる瞬間は、誰にでもあります。
ただ、大切なのは「感情のままに辞める」ことではなく、「辞めたほうがいいのか、それとも違う方法があるのか」を冷静に見つめること。
今回は、セラピストが辞めたくなる主な理由を整理しながら、「本当に辞めるべきか?」を考えるためのヒントをお伝えします。
セラピストが辞めたくなる理由
仕事にやりがいを感じていたとしても、積み重なる不安やストレスが心を押しつぶしてしまうことがあります。
ここでは、現場でよく耳にする“辞めたくなる理由”を4つご紹介します。
体力的にきつい(腰痛・手首の負担)
セラピストの仕事は、想像以上に体力勝負です。
・腰や肩の慢性的な痛み
・手首や肘の腱鞘炎
・1日数人の施術をこなす疲労の蓄積
こうした身体の不調は、無理を続けていると深刻なケガや離職の原因にもなりかねません。
「好きな仕事なのに、体がついてこない」
そんなジレンマに悩む方も多くいます。
収入が安定しない
完全歩合制やシフト制の働き方が多いセラピスト業界では、毎月の収入にばらつきが出やすくなります。
・キャンセルが続いて収入が減った
・指名が取れず、モチベーションも下がる
・将来的に不安で生活が安定しない
「このまま年を重ねても、生活していけるのかな…」という不安は、辞めたい気持ちに直結しやすいです。
職場の人間関係がストレス
サロンのスタッフ同士の関係がうまくいかないと、どれだけ施術が好きでも「職場に行きたくない」と感じてしまいます。
・指名争いによるギスギスした空気
・上司の指示や態度が理不尽
・陰口やグループ分けに巻き込まれる
セラピストという“対人仕事”は、お客様だけでなく職場内の人間関係にも気を使うことが多く、そこに疲れてしまう人も少なくありません。
お客様対応がしんどい
どんなに頑張っても、時には理不尽なクレームや高圧的な態度に直面することがあります。
・リピーターがつかず自信をなくす
・会話が苦手で、施術中が苦痛になる
・お客様の感情に振り回されてしまう
「セラピストに向いていないのでは…」と自分を責め、どんどん気持ちが落ち込んでしまうこともあります。
辞める前に考えるべきこと
辛い気持ちが限界に達してしまう前に、少しだけ立ち止まって考えてみてください。
「辞める=逃げ」ではありません。でも、冷静に考えてみると、“今すぐ辞める必要はない”場合もあるんです。
環境を変えれば、解決できる問題なのか?
今の悩みは、「職場」や「人間関係」など、“環境”に原因があるかもしれません。
・スタッフ間の雰囲気が悪い → 風通しの良い職場に転職
・過剰労働やシフト制に疲弊 → 働き方に融通が利く個人サロンへ
・給与に不満がある → 固定給+歩合制の店舗を探してみる
“場所を変える”だけで、驚くほど働きやすさが変わることもあります。
「仕事そのもの」は嫌いじゃないなら、まずは「どこで働くか」を見直してみましょう。
スキルを活かして別の働き方はできないか?
セラピストの経験は、他の仕事にも活かせる立派なスキルです。
・カウンセリングや接客経験 → 福祉・美容・健康業界で活用
・技術指導や育成経験 → 講師やトレーナーとして活動
・施術+情報発信 → ブログやSNS、ライターとして副業
「施術をやめる=セラピストをやめる」ではありません。
今まで培ってきた技術や経験を、別の形で活かす道もあります。
本当に辞めるべきタイミングなのか?
気持ちが落ち込んでいるときほど、勢いで「もう辞めよう」となりがちです。
でも、一時的な感情で判断してしまうと、後悔につながることも。
・「あと1ヶ月だけ頑張ってみよう」と期限を区切る
・休暇を取って一度リセットする
・信頼できる人に相談してみる
心や体が限界を迎える前に、自分自身の声に耳を傾けてみてください。
「辞めたい」の裏側には、「もっと自分を大切にしたい」という願いが隠れていることもあります。
辞めるか続けるか、後悔しない選択をしよう!
辞めるか、続けるか――
その選択に、正解はありません。
ただひとつ言えるのは、「どちらを選んでも、あなた自身の人生にとって意味がある」ということです。
・心と体を守るために辞める
・働き方や場所を変えて続ける
・新しいステージに進む準備として辞める
大切なのは、「自分が納得できる理由」で選ぶこと。
「我慢の限界」で決めるより、「これからどうしたいか」を軸にして考えることが、後悔のない選択につながります。
疲れているときは、視野が狭くなってしまうものです。
そんなときこそ、ひと呼吸おいて、自分の未来を見つめ直してみてください。
この仕事を辞めても、あなたの価値がなくなるわけではありません。
この仕事を続けても、別の可能性を諦める必要はありません。
「辞めたい」という気持ちは、あなたの心が教えてくれている大切なサインです。
どうか、その声を無視せずに、あなた自身のための選択をしていってください。