「やりがい搾取」されてない?セラピストが自分の価値を守る方法|ミライサロン

「やりがい搾取」されてない?セラピストが自分の価値を守る方法

目次

「お客様のため」と思って働いているうちに、疲弊していませんか?

「施術が好きだから」
「お客様の『ありがとう』が嬉しくて」
「もっと喜んでもらいたいから頑張りたい」

セラピストという仕事には、やりがいを感じる瞬間がたくさんあります。
人に感謝され、心と身体を癒すことができる素晴らしい仕事――だからこそ、“やりがい”が原動力になることも多いですよね。

でも、ふと立ち止まったときに、

「給料は全然上がらない…」
「シフトは詰め詰め、休憩もろくに取れない…」
「仕事は好きだけど、なんだか報われていない気がする…」

そんな思いが胸をよぎることはありませんか?

仕事へのやりがいを理由に、過剰な働き方や不当な待遇を受け入れてしまうこと――それが「やりがい搾取」と呼ばれる状態です。

今回は、セラピストが陥りやすい“やりがい搾取”の実態と、そこから自分を守るための考え方・行動をお伝えします。

セラピストが陥りやすい「やりがい搾取」の実態

“好きな仕事だから”という気持ちを大切にするあまり、自分のことを後回しにしてしまうケースは意外と多いです。
ここでは、セラピストの現場でよくある「やりがい搾取」のパターンを整理してみましょう。

「施術が好きだから」と言って、低賃金でも文句を言えない

「施術が好きだから、お金のことは気にしません」
「収入より、お客様に喜んでもらえる方が嬉しいです」

こういった思いを持つことは、素敵なことです。
でも、それが「安く働かせてもいい理由」にされてしまっていないでしょうか?

・指名をたくさん取っても給料は変わらない
・時給換算したら最低賃金以下だった
・歩合制なのに、待機時間が長くて全然稼げない

“好き”という気持ちに甘えられ、正当な対価を受け取れないまま働き続けてしまうと、心も体も消耗してしまいます。

無給で残業や雑務をさせられる(清掃・受付・準備など)

施術以外の業務も、「みんなやってるから」「当たり前だから」と、無給でこなしてしまっていませんか?

・予約が入っていない時間は掃除や雑用
・早く来て開店準備、閉店後は残って片付け
・お客様の対応が長引いて、退勤が遅れてもそのまま…

本来、業務時間外の労働や雑務に対しては、きちんと評価・報酬があるべきです。

「気づけば自分だけが頑張っている気がする」
「時間を奪われているのに、何も見返りがない」

そんな違和感を感じたら、働き方を見直すサインかもしれません。

「お客様のため」と言われると断れない

「今日、急な予約が入ったからお願いできる?」
「キャンセルが出たから、代わりに長時間入ってほしい」
「お客様が気に入ってくれてるから、対応お願いね」

こんなふうに、“お客様のため”を理由に、無理なシフトや対応を押し付けられることもあります。

セラピストは人に喜んでもらうことが好きな人が多いからこそ、「断ったら申し訳ない」「期待に応えたい」と感じてしまいがちです。

でも、その積み重ねが心身をすり減らし、結果的に“誰のためにもならない”状態を招いてしまうこともあるのです。

やりがい搾取されないための考え方

では、自分のやりがいを大切にしながらも、無理なく続けられる働き方をするにはどうすれば良いのでしょうか?
ここでは、やりがい搾取を避けるための考え方や姿勢を3つご紹介します。

好きな仕事でも、適正な報酬を求めていい

「好きでやってるんだから、お金のことは言いにくい…」と思ってしまう気持ち、よくわかります。
でも、「やりがい」と「報酬」は、決して反比例するものではありません。

・人に喜ばれる仕事だからこそ、対価が必要
・安売りすることがプロ意識ではない
・自分の時間と労力には、価値がある

こうした意識を持つことで、働き方に対する納得感が変わってきます。

まずは「正しく報われるべきだ」と、自分自身が思うことから始めてみましょう。

施術以外の業務に時間を取られすぎないようにする

清掃や受付、準備などの付帯業務が多すぎると、体力的にも精神的にも消耗してしまいます。

・どこまでが自分の仕事か、線引きをする
・業務量に見合った評価を求める
・「施術に集中したい」と伝える勇気を持つ

場合によっては、「施術に専念できる環境」や「業務分担が明確な職場」への転職も選択肢のひとつです。

すべてを背負わず、分担や仕組みで解決できる働き方を目指していきましょう。

自分の価値を正しく評価する(給与交渉・キャリアアップ)

「このままでは不満だけど、どうせ評価されないし…」と諦めてしまっていませんか?

・自分がどれだけの指名数・売上を出しているのか
・顧客満足度が高いことやリピート率の実績
・後輩育成やチームの貢献度

こうした実績を数字や具体例で整理しておくことで、交渉時にも説得力が生まれます。

また、今の職場での評価に限界を感じるなら、新しいスキルを学んでキャリアの幅を広げるという道もあります。

自分の価値を知ることは、未来の可能性を広げる第一歩です。

やりがいを大切にしながら、自分も守る働き方を考えよう!

セラピストという仕事は、人に感謝される素晴らしい仕事です。
でも、“好き”や“やりがい”を理由に、自分を犠牲にし続けてしまうのは違います。

・好きな仕事で、しっかり収入を得る
・やりがいを感じながら、無理なく働く
・お客様にも、自分にも優しくいられる働き方を選ぶ

そんなバランスを見つけていくことが、セラピストとして長く続けていくカギになります。

今の働き方に少しでも「モヤモヤ」や「違和感」を感じているなら、それは変化のタイミングかもしれません。

やりがいを大切にしながらも、自分自身の価値を守れる働き方を、少しずつ見つけていきましょう。
あなたが大切にしている“癒す力”は、自分にも向けていいんです。

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